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そのすべての作業を自分で?AIを活用しよう!

AIアシスタントを活用して、探している情報をすぐに見つけ、資料作成もお願いすることで、作業効率を大幅アップ

2024.11.06

高齢化は今や世界中のすべての国で共通の課題です。国連の報告によれば、2050年までに65歳以上の人々が世界人口の16%以上を占めるようになり、労働力不足の危機が生じ、あらゆる産業に影響を及ぼすことになります。

昨年、西新宿にある吉野家の店舗は人手不足のために10日間閉店を余儀なくされました。このような状況は近い将来、日常的に起こりうると予想されています。コンサルティング会社であるコーン・フェリー社の報告によると、2030年までに世界は8500万人以上の人材不足に直面する見込みであり、人工知能(AI)が重要な解決策として浮上しています。

2022年冬のChatGPTの発表は、生成AIの新しい時代の幕開けとなりました。以来、このような技術は人間の作業効率を大幅に向上させることが立証されています。例えば Nikkei Asia によると、あるアニメーション制作会社が最近、反復性の高いタスクを処理するために AI を導入し、背景アートの制作に必要な時間を7日からわずか5分に短縮したと報じています。これは労働力不足の解決に寄与するだけでなく、作業の質の向上にもつながります。

2024年3月に開催されたあるカンファレンスで、AIの専門家アンドリュー・イン (Andrew Ng) 氏は、AIエージェントを今年の注目トレンドとして挙げました。AI エージェントまたは AI アシスタントは、反復的な推論と適応を通じて特定のタスクを達成するように設計された自律的なシステムです。複数の AI エージェントが連携して人間の思考を模倣するワークフローを開発することで、AI は更に複雑化したタスクを自律的に処理できるようになり、人間の能力を超える可能性のある汎用人工知能 (AGI) に近づいていきます。

AGI と呼べるレベルを達成するにはまだ数十年かかるとされていますが、機械学習、自然言語処理、コンテンツ生成の進歩はすでに私たちの日常生活に顕著な価値をもたらしています。さらに、AIは単純なコンテンツ生成から、計画、記憶、行動などの機能を統合するものへと進化しています。人間の行動パターンを模倣することで、AIアシスタントはユーザーのニーズを正確に把握し、プロアクティブな行動を取り、状況に応じて結果を調整するなど、まるで人間のアシスタントのように機能します。

エンタープライズAIアシスタントの応用例

エンタープライズAIアシスタントが現代のビジネス運営をモダナイズするさまざまなシナリオを探ってみましょう。例えば、AI を活用したナレッジ マネジメントの導入は、業務効率と生産性の向上を目指すさまざまな分野の企業にとって有益なスタート地点となります。

テクノロジー企業の企業データベースを例に考えてみてください。そこには、採用した社員のオンボードトレーニング、給与・支払い、標準作業手順(SOP)、セキュリティポリシー、製品紹介、プロジェクト情報、会議の議事録など、多様な情報が保存されています。

一見「単純」とも思えるタスク、例えば特定の情報を検索したり、文書を作成したり、タスクを適切な部門に分類・割り当てたりする際、思いの外時間がかかったという経験は珍しくありません。これらのタスクを実際に完了しようとなると、様々な情報源を確認する必要があることに気づくからです。

一方で、企業のナレッジマネジメントにおける最大の課題は、長年にわたって蓄積された膨大な情報量と分散された複数のデータベースの統合と整理です。エンタープライズAIアシスタントは、これらの課題に対処し、従業員の貴重な時間を大幅に節約する効果的なソリューションを提供します。

エンタープライズ検索

つい最近まで、情報を取得するための主な手段は検索エンジンでした。外部のクエリでも内部のクエリでも、関連しそうなキーワードをいくつか入力し、探し求めている情報に辿り着くために複数のページをクリックし、時には結局それも見つけられなかったということもしばしばあったと思います。

今日では、AIアシスタントの一つとして位置付けられるAIチャットボットが検索エンジンに代わる選択肢を提供しています。従業員は自然言語を使って直感的に質問をし、即座に実用的な回答を受け取ることができます。また、状況に応じて参照リンクも合わせて提供されます。さらに、AI アシスタントはベクトル データベースを活用してユーザーの意図を理解し、ユーザーがニーズを明確に表現できるようにガイド付きのプロンプトを提供します。このソリューションは汎用性が高く、企業全体での使用、バックオフィス業務、カスタマーサービスなどの効率化に役立ちます。

文書生成の自動化

文書作成に当たっては多くの手作業が必要となり煩雑になりがちですが、テクノロジーの進歩によりそんな状況を打破することが可能となりました。製造業の製品チームを例に見てみましょう。新しい製品や改訂の仕様書を作成する際、通常、過去のサンプルを探し、コピー&ペースト、内容の修正、レイアウトの調整などの作業を要します。

AIアシスタントの活用により、これらのプロセスの大部分を効率化し、文書作成にかかる時間を最大90%程度削減できるケースもあります。このようなソリューション実装により、チームメンバーは自動生成されたコンテンツに最終調整を加えるのみとなり、また文書作成における形式とフォーマットの統一をすることで一貫性を保つことにも役立ちます。

ワークフローの自動化

企業規模が成長するにつれて、自ずとヘルプデスクへの問い合わせも増加します。特に、組織変更やシステムアップグレードなどのイベント時にはこの傾向が顕著です。多くのプロセスを管理し、優先順位を設定する必要がある場合、問合せ回答時間が遅延し、繁忙期にはスタッフの負荷が更に増大します。

AIアシスタントは、クエリマッチングシステムを通じてこれらの問い合わせを自動的に分析、分類、適切なチームに振り分けることができます。既存のチケットシステムやコミュニケーションツールと統合することで、更に自動化効率を高め、人為的なエラーを減少させ、より迅速で正確に問い合わせを解決することができます。

このようにAIは経験豊富な専門スタッフのように機能し、ロジの調整、問題の迅速な特定、解決策の提案、実行を得意とします。エンタープライズAIアシスタントは、従業員のパートナーとして機能し、効率を大幅に向上させ、最適なリソース配分を可能にします。

企業における AI 変革のための 3 つのアプローチ

AI の実装はもはや「if」の問題ではなく、「how」の問題です。 AI の導入がデジタル変革の歩みと産業の進歩に不可欠となり、あらゆる業界でその活用が重要視されつつあります。AI無くしては市場での競争優位を得ることはますます難しくなるでしょう。

AI 変革の取り組みにあたり、企業は大きく分けて以下の3つのアプローチを取ることができます。

1. 社内の人材を雇用するか、既存のスタッフ再スキルする: 

もし自社で年間2〜3件のAIプロジェクトを見込んでいる場合、データ サイエンティストと AI エンジニアを雇用するのは理にかなっています。これにより、内部リソースを使用してカスタマイズ、統合、拡張するためのフルコントロールと柔軟性が可能になります。しかし、プロジェクトが継続的にない場合、年次の給与コストが積み重なる可能性があるため、このアプローチは既にAI に網羅的に取り組むことが決定されている企業に最適です。ただし、データ サイエンティストに対する需要が高いため、適切な候補者をすぐに見つけることが困難になる場合があります。既存の人材を再教育することも有効な選択肢ですが、移行には効果的なリソース配分のための長期的な計画が必要です。

2 既存のパッケージ・SaaS製品を購入する: 

自社にデータ サイエンティストはいないが、まずはAI やデータ分析を試してみたい場合、市販のソリューションを購入することが現実的かもしれません。ただし、事前にパッケージ化されたソリューションは特定のシナリオ向けに存在しない場合があり、これらのソリューションは一般的に幅広い用途向けに設計されているため、精度や統合の柔軟性に制限が伴いがちです。この選択肢は一見手軽ですが、その実現可能性や適合性は慎重に評価する必要があります。さらに、統合やカスタマイズが必要な場合、データサイエンティストやエンジニアの雇用が必要になることがあります。

3. 外部コンサルタントを雇う: 

カスタマイズされた AI ソリューションで自社のプラットフォームを刷新しようとしている場合は、経験豊富なコンサルタントを雇うことが最も効率的な方法と言えます。各企業独自のシステム環境や課題、ニーズを考慮すると、このアプローチはプロジェクト毎の扱いとなることから、コスト効率面においても最適と考えられます。

Going Cloud は、AWS クラウド、データ、AI テクノロジーを中心としたデジタル技術のインテグレーションを強みとしています。当社は、データ管理、チャットボット、レコメンデーション、予測、コンテンツ生成など、幅広いユースケースをカバーするプリビルドモジュールを活用や、柔軟な大規模言語モデル(LLM)の選択肢を備え、用途や目的に合わせてカスタマイズされたAIソリューションを提供します。また経験豊富なAI/MLの専門家が伴走することで迅速に、実用的なエンタープライズAIアシスタントを実装します。

世界的な人口の高齢化を考慮すると、業界や地域を問わず今後、作業効率の向上、労働コストの削減、経済生産性の向上は必須です。従業員のパートナーとしてAIアシスタントの導入は、これらを実現する鍵となります。

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